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2014年11月29日土曜日

ジョン・シム主演 『PREY』  ~逃亡者 デッドエンド







2014年4月にイギリスITVで放送されたドラマ『PREY』、日本語のタイトルは『逃亡者 デッドエンド』。WOWOWで放送されました。



タイトルから簡単に想像できる通り、冤罪もののミステリードラマ。実は一番苦手なジャンルで、真正面から見ることが出来ません。(せっかくジョン・シムが主演しているのですが・・・!)

『逃亡者』といえば、ハリソン・フォードの映画が有名ですが、最後はちゃんと冤罪を晴らせることはわかっているものの、ホントに心臓に悪いです。内心、「これはフィクションだから」と言い聞かせながら見ることになります。




マンチェスター、ロングサイト警察の刑事マーカス・ファローは妻子と別居中。
トルコに帰国したと考えられていたトルコ人犯罪組織のボスのハッサンの遺体がみつかり、捜査が始まります。しかし捜査資料は2枚の古いフロッピーディスクのみ。
別居中の妻と口論し、フロッピーディスクを妻のもとに忘れてしまったマーカスは、ディスクが奪われ、妻と息子の一人のマックスが殺されているのを発見します。
狼狽したあまり凶器のナイフに触れて指紋を残し、容疑者となってしまったマーカスは護送車の事故に乗じて逃亡します。(ハリソン・フォードの『逃亡者』を思い出します。オマージュ?)









フロッピーディスクが妻の家にあることを知っているのは、仲の良い同僚のショーン・デブリンだけ。このことからショーンが事件に関係しているとわかり、ショーンを問い詰めて何とか1枚のフロッピーディスクを取り返します。
逃亡しながら、ハッサンの妻を訪ねて「ハッサンは生きている」という妻の証言をからハッサンを見つけようとするマーカスですが、このハッサンは身分を買って"ハッサンとして生きている"別人でした。


前夫を忘れられずにストーカーになりつつあるという問題を抱える巡査部長のスーザン・ラインハルトは、マーカス逃亡の捜査責任者になり、「何かおかしい」という違和感を感じながらもマーカスを追いつめていきます。
追い詰められながらも、信頼する上司の警部アンドレア・マッケンジーに連絡し、大切な証拠品のフロッピーディスクを渡して真犯人のアレックス・チェンバースを見つけだすように頼みましたが、マッケンジーは協力するふりを見せながら、フロッピーをフライ用の油に入れてあっさりと破壊してしまいます。



ラインハルトから必死に逃げるマーカス




マッケンジー警部もマーカスの敵であることがわかり、絶体絶命に陥るマーカス。
一方、ラインハルト巡査部長はマッケンジー警部にマーカスから託されたディスクの行方を尋ねるのですが、マッケンジー警部は「受け取っていない」と否定。精神的に不安定なラインハルト巡査部長ですが、捜査勘があり、事件の真犯人はマーカスではないのではないかと考えます。

同僚のショーンの家に乗り込み、弱っている彼を厳しく追求したマーカスは「今度の件はマッケンジー警部をかばうためだった」、「マッケンジー警部は、アレックス・チェンバースに脅されている」という証言を得ます。
バイヤーになりすまして潜入捜査をしていたマッケンジー警部は、ハッサンに見破られて袋叩きにされ、不起訴処分になったハッサンを殺してしまったのです。それを目撃していたチェンバースとロマックスはハッサンの死体を処分し、マッケンジー警部を脅してハッサンの密売を引き継いだことに目をつぶらせてきました。










ショーンはマッケンジー警部に「本部長に事件の詳細を話す」ように詰め寄るのですが、マッケンジー警部にうまく言いくるめられて口をつぐんでしまいます。
ロマックスを殺してマーカスに罪を着せようとたくらんだマッケンジー警部と、妻子を殺したデールから真犯人はマーカスであると証言されてしまうマーカス。
ラインハルト巡査部長も「事件が拡大した」ことで、副本部長から捜査責任者を外されます。

妻子殺しとロマックス殺しで緊急手配されたマーカスは、ついにマッケンジー警部と対決し、"アレックス・チェンバース"は"アレクサンドラ・チェンバース"であり、マッケンジー警部が作り上げた架空の人物、そしてマッケンジー警部がハッサンから暴行を受けた日に駆けつける予定だったショーンは、マーカスの妻と会っていたことを知らされます。
「殺された息子のマックスは、ショーンの子供よ」と告げるマッケンジー警部の言葉を必死で否定するショーン。
そんなショーンをマーカスの銃で残酷に撃ち殺したマッケンジー警部は、ショーン殺害の罪もマーカスに着せようとするのですが、隠れていたラインハルト巡査部長が話を全て聞いており、同時にスマートフォンで署の全員も聞いていたと言われ(便利ですね!)、銃で自殺を試みて、マーカスに阻止されます。


妻と息子のマックス、ショーンも殺されてしまったマーカスは、やっと冤罪を晴らして残された息子のフィンのもとに向かうことができます。

ラインハルト巡査部長も、大きな事件を解決すると同時に、前夫への未練を断ち切ることが出来た自分に気が付きます。(素敵な男性と巡りあってほしいです☆)




とにかく、見るのが辛い冤罪ものでした。冤罪は晴れましたが、Happy Endとは言えないですね・・・。
でも、イギリスのドラマは等身大の登場人物が出てきて、(美女でもハンサムでもなく、タバコを吸ってしまう、太りやすい食べ物に手をつい出している、離婚したばかりもしくは別れたばかり、アルコールが止められない、お金に困っている、定年間際、鬱などなど)それでも仕事にはしっかり集中!という、地味でも魅力的なキャラクターが多いのが特長です。





ジョン・シムのTVシリーズでお薦めは『State Of Play』 ~日本でのタイトルは『ステート・オブ・プレイ 陰謀の構図』



リメイクされて映画にもなっていますが、BBCのドラマの方が好きです。
主演はジョン・シム
編集長にビル・ナイリー(素敵)
編集長のキュートな息子はジェ-ムス・マカヴォイ("ナルニア"のタムナス。最近はかなり顔が変わってます)
そしてセクシーなインド系の弁護士、あっさり殺されてしまう靴紐がいつも解けている刑事、証人と寝て彼がゲイであることを知る下っ端の記者・・・など、多種多様なキャラクターが出演しています。
そして、エンディングのどんでん返しは予測不可能かもしれません。



何故かジェームズ・マカヴォイの写真の方が大きいのですが、主演はジョン・シム☆彡
Stateofplay.jpg
"Stateofplay" by http://georgekelley.org/?p=806. Licensed under Fair use via Wikipedia.


"Prey" Photos by Prey Facebook